6TL Engineering 社は、検査機能をモジュールで拡張できる製造検査システムに、XJTAG バウンダリスキャンテストシステムを採用。LabVIEW™ で効率良く統合ができて、コストパフォーマンスに優れていることから、受託製造企業やOEMに活用されている。
6TL Engineering 社(スペイン)は、モジュール形式で計測器などを構成することでカスタマイズできる、製造検査システムのプラットフォームを開発・提供している。これによりテスト開発者は、電源供給や制御処理、計測といった基本機能の実装工数を軽減できる。また標準インターフェイスの採用により、独自のテストフィクスチャや特定のテスト機器を19インチラックモジュール、あるいはPXIモジュールに簡単に組込むことができる。
高度にモジュール化された設計思想とオープンスタンダードを採用することで、テストプラットフォームは National Instruments 社や Virginia Panel 社などの堅牢で高品質の機器をコスト効率良く活用できる。その一つに採用されたXJTAGは、6TL-22 型テストプラットフォームに組込まれて、機能テスト・インサーキットテスト・外観検査機能に、バウンダリスキャンテスト機能を追加する。 ”市場にあるJTAGバウンダリスキャンテストシステムの中で、XJTAGは最も性能とコストに優れていた” – 6TL 社 Business Division Manager David Batet氏
スロットマシーンのメインコンピュータ基板の受託製造企業では、2つのJTAGバウンダリスキャンデバイス(MPUコア搭載のFPGAとCPLD)が搭載される基板のオフラインテストを、6TL-22 型に組込まれたXJTAGを活用して実施している。 ”プローブが物理的にアクセスできない基板上のBGAデバイスピンに対しても、バウンダリスキャンデバイスを介することでテストができるようになる。” – David Batet氏
”6TL-22 型にバウンダリスキャンテストを追加することで、テストのカバレッジを上げるために必要な機器を削減できた。また、インサーキットテスト用のフィクスチャのピン数の軽減にも成功。その結果として、接続問題に起因する擬似エラーを解消している”
XJTAGには独自のGUI もあるが、LabVIEW™ のような高度な計測/テスト/制御システムの開発に使用されているプラットフォーム環境にも統合できる。6TL 社ではこれを活用して、シームレスにXJTAGを組込んだ。
LabVIEWから実行されるXJTAGのバウンダリスキャンテストによって、スロットマシンの基板は80%のテストカバレッジを達成。 ”外部コネクタへのアクセスを支援する XJIOボードを活用して、より高いカバレッジを達成することが出来ている。” - David Batet氏 XJIOボードは、XJTAGのユニークな拡張基板で、一般に扱いの難しいデジタル・アナログI/O ピンのテストに利用できる。
”XJTAGの採用により、プロジェクト全体に渡って期待通りの成果を得た。複雑な作業を伴わないで素早く統合して、高度なテストも簡単に提供できる。そして顧客サイドの製造検査に適したコスト効率の良い環境として、6TL-22型では LabVIEW からXJRunner でバウンダリスキャンテストを実行させている”
LabVIEW is a registered trademark of National Instruments.