“KERAjet 社(Vila-real スペイン)は、基板設計の早期段階からXJTAGの特徴であるDFT(デザインforテスト)を取り入れることで、プロトタイプ設計から製造検査に至って繰り返し、バウンダリスキャンテストの効果を得ることができるようになりました”
KERAjet® España は、セラミックタイル専用のインクジェットプリンタを生産し、欧州セラミック業界の主要国である、スペイン、ポルトガル、イタリアや、海外のメーカへ提供しています。設計開発チームはそのプリンタのコントローラ基板の設計・テストに、XJTAGバウンダリスキャンシステムを採用し、信頼性、テスト容易性を向上させたことを表明しています。
KERAjet P-140、K-700/710 は4色カラープリンタで、各々のインクジェット・プリントヘッドには組込みプロセッサ内蔵FPGAによるコントローラ配し、これにはA/D、D/A、 SDRAM、Flashメモリ、そしてメインコントローラと通信を行う為のEthernet PHY などが搭載されています。
一部のプリンタでは、このようなボードを60近く使用しています。これらに搭載されている BGAデバイス(FPGAや他のデバイス)の接続テストは従来式のインサーキットテストでは出来ない為、KERAjet 社のエンジニアはバウンダリスキャンテストを採用しました。そして、多くのデバイスがJTAGチェインに接続されている為、テストのカバレッジを飛躍的に高めることができました。
”FPGAのテストに成功したのに加え、SDRAMやFLASHメモリのテストも可能になりました。” KERAjet社R&D Manager Rafael Vicent氏 ”他のデバイスをテストする為に、バス信号をエミュレートしたり、A/Dコンバータの接続テストや、可変電源・アナログ信号などもモニターできました”
KERAjet 社は他のJTAGテストシステムも評価したうえで、XJTAGを選択しました。XJEase によりテストはハイレベルにプログラミングされ、そのデバイスセントリックな手法により実績のあるテストをプロジェクトに跨って再利用できること。その結果、バウンダリスキャンを最大限活用できる為です。
”XJTAGはKERAjet社にとって、最もコスト効率が高いことは明らかでした” Rafael Vicent氏 ”他社の価格が高いことだけではなく、XJTAGは必要とされる最もパワフルな機能を提供しています”
XJTAGに組込まれたDFT(デザインforテスト)機能が極めて価値があることを、KERAjet 社のエンジニアは証明しました。
”詳細なDFT(デザインforテスト)解析結果を、HWが用意される前に、簡単なXJTAGツールのボタン操作で得られます。そして、基板が高いカバレッジ率でテストできるように設計することが可能となりました”
更なる効果として、KERAjet 社は製造パートナーであるCelestica 社と協調し、製造基板にXJTAGのテスト実行ツールであるXJRunnerを採用しました。この設計開発から製造に至る一貫した対応により、新製品の製品化までの期間を短縮することが出来ました。Celestica 社では従来の光学式検査では判らない欠陥検出するために、実装済みの全基板の検査をXJRunnerを用いて行っています。
XJTAGは製品開発ライフサイクルを通じて基板のデバッグ、プログラミング、テストをサポートする効率の良い開発ツールです。早期段階からプロトタイプデバッグ、CADネットリストを用いてのデザイン検証、機能テストの開発、プロジェクト間の再利用が行えるようになり、開発工数・費用を飛躍的に削減します。