Solarflare Communications社はXJTAGシステムを採用することで、ネットワークインターフェイスカード(EtherFabric™)の開発期間を短縮し、量産テストを加速させて製造効率を改善することに成功しました。
ファブレス半導体企業であるSolarflare Communications社は、標準ベースの高性能イーサネットソリューションを提供しています。 その主要な顧客である銀行、金融機関、政府機関、公益事業にとって、高性能ネットワーキングと製品の信頼性は極めて重要な関心事です。
EtherFabric EF1-21022Tネットワークインターフェイスカードは、ロープロファイルなネットワークカードで95%をデジタル回路で占めています。ネットワーク コントローラ、トランシーバモジュール(x2)、CAM (Content Addressable Memory)、SRAM、Flashメモリなど、複数のBGAデバイスを搭載しています。これらのデバイスのテストは、プローブ式のテストやX線システ ムでは限界があります。
この明白なテストアクセスの課題を解決してテスト全体を増強することを目的に、Solarflare社のケンブリッジチーム(元Level 5 Networks社)は、XJTAGシステムを採用しました。
“XJTAG はJTAG チェインの全能力を活用して、不良解析の速度と制度を高めて、テストのカバレッジを最大限に引き出して、設計から製造まで利用できる唯一のバウンダリス キャンテストツールです。” Solarflare社VP Hardware Architecture Derek Roberts氏。 XJTAGの移植性の高さを生かして、Solarflare社の製造サービスパートナーも量産基板の検査に活用しています。
XJTAG は、JTAG対応デバイスのBSDL(boundary scan description language)ファイルと基板のネットリストを基にして、高級言語で記述されたテストライブラリを統合してテスト開発を自動化します(デバイスセント リックアプローチ)。これによってXJTAGのテストプログラムは、設計検証からプロトタイプのデバッグ、そして量産試験へと、製品ライフサイクルにわ たって再利用して活用することができます。
試作基板に繋いでテストを数時間で走らせることができたので、EF1-21022Tのプロジェク ト開始当初から、XJTAGで開発基板のトラブルシューティングを加速することができました。従来のデバッグ手法なら、複雑な基板のトラブルシュートは時 間のかかるものであって、場合によっては数日から数週間要することも覚悟していましたが、嬉しい誤算です。
量産試験では、 Solarflare社の技術者はXJTAGをベースにした自動テスト用の治具を開発しました。これにより従来式のインサーキットテストフィクスチャであ りがちな課題である、量産コストの削減、リードタイムの短縮、保守の負荷軽減を行うことができました。また基板に変更があっても、新しいテストプログラム を用意するだけで良く、テスト治具の再設計や開発は必要ありません。XJTAGをベースにしたテスト治具は、テスト時間を著しく短縮することにも貢献しま した。従来方式では15分は必要でしたが、3分程度でテストが済んでいます。
またXJTAGはFlashメモリ、EPROM、FPGA、PLD等のデバイスプログラミングも、JTAGインターフェイスを介してサポートします。これによりSolarflare社では、4時間かかっていたFlashプログラミングを8分に短縮することができました。
XJTAG のデバイスセントリックなテストプログラムは再利用が容易であるため、同様のデバイスを搭載する他の基板のテスト開発工数も削減することができます。“複 数の設計間でテストケースは容易に再利用できるので、新製品開発でも著しく工数を削減できることになります” Derek Roberts氏。
Solarflare Communications is headquartered in Irvine, California and has development centres in Cambridge, England and Sunnyvale, California. Solarflare and EtherFabric are trademarks of Solarflare Communications, Inc.