Syntech Technologies社(高品質なプロフェッショナルシステムの受託製造企業)は、製造基板の実装を直ちに検証する最上のバウンダリスキャンツールとしてXJTAGを採用した。そして デザインforテスト を考慮に入れたプロトタイプの受託開発にも、その用途を拡張している。
EMS企業 Syntech Technologies 社は英国を拠点に、防衛・通信・医療システムメーカに優れたRF設計とテストのスキルを提供している。そのサービスは、製造容易な設計(Design for Manu-facture)、テスト容易な設計(Design for Test)、プロトタイプ開発、新製品の立上げ支援、量産開発、設計支援、製品リペア・アップグレードサービスなど。
Syntech 社では極めて高い品質と安定性を求められる製品の、高付加価値で複雑な基板の製造を請け負っている。それらは従来式のインサーキットテストではプローブアクセスに制限を生じる MPU、MCU、
FPGA、CPLD などを搭載している。そして高いテストカバレッジを得るために広範に及ぶ機能テストを行っているが、それらテストルーチンの多くは冗長である。
Syntech 社の効率と生産性を改善するためには機能テストルーチンを走らせる前に ショートやオープン、デバイス不良など基板上の欠陥をふるい分ける迅速な手法が必要であった。ただしマニュアルでは複雑な基板実装を検査するために数時間を要するので、バウンダリスキャンテストを導入することにした。
”XJTAG は評価したバウンダリスキャンテストシステムの中で一番我々が望む全ての機能を有し、優れたテクニカルサポートを提供しました” Shane Bovey 氏 Syntech 社 ”迅速かつ簡単に使用できるツールであり、効率的に不良をふるい分けして、機能テストだけでは得られない高いテストカバレッジを得ることができるようになりました”
XJTAG 用のバウンダリスキャンテストプログラムは XJEase という専用言語で迅速かつ簡単に実装することができる。
”XJEase でテストプログラムは簡単に実装できる!加えてテストはデバイスセントリックなので異なる基板に再利用し易い” Shane Bovey 氏XJTAG はテスト対象基板に対する インターコネクトテスト、プログラミング、シリアルナンバーの管理などの機能も備える。また検出される欠陥箇所を正確に特定するのでボードのリペアが簡素化され迅速に行える。
”メモリ、温度センサー、サテライトチューナーなどのようなJTAG未対応デバイスに対しても、FPGAなどJTAGデバイスからアクセスさせてテストを行えている。これによりテストのカバレッジが向上し、高いレベルの実装信頼性を得ています”
開発基板のデバッグとテストが済めば、そのテストプログラムはXJRunner を用いて製造基板のテストに活用される。XJRunner はコスト効率が良いため複数用いて量産現場で活用できる。今やXJTAG はSyntech 社のテスト戦略に欠かせない存在となり、テスト結果はデータベースを介して製造履歴のトレーサビリティが取れるようになっている。
製造に於ける成功に加えてSyntech 社ではエンジニアリングサービスにもXJTAGを活用している。”ハードウエアが用意される前からデザインのデバッグと検証がXJTAGのテスト開発システムを用いて行えている。そして製造に至るまでの開発基板ごとのテストが即座に用意できる。当初我々はXJTAGを製造テストのスピード化のために採用したが、今では設計から製造まで全ての開発段階を支援するようになっています”