プロトタイプ、量産、フィールドの各種テストをXJTAGバウンダリスキャン開発システムをベースにすることで、M2Mソリューション開発の第一人者であるWavecom社は、最新モジュールを迅速かつ円滑に市場提供できるようになりました。そして、それらは非常に低い欠陥率(ultra-low ppm)で自動車会社の検収を受けています
Wavecom社は、M2M(machine-to-machine)通信モジュール開発におけるリーディング・プロバイダーで、車載テレマティック(トラッキングシステム、緊急支援システム)などに採用されています。そして、Wireless CPU® アーキテクチャの先駆者として、無線通信とアプリケーションの両方の処理を一つのハードウエア・プラットフォームに統合しました。従来式のGSMモデム(無線通信とアプリケーションの各処理が分離)と比較して、 Wireless CPU とそれを支援するオープンなソフトウエア環境により、小型、低価格、低消費電力を実現しています。
Wavecom社WMP100プロセッサーは、Wireless CPU® システムを576-ピンBGAパッケージに搭載し、顧客企業、製品開発者の特定アプリケーション向けモジュールに採用されています。このWavecom社WMP100プロセッサーは、バウンダリスキャン対応デバイスであり、このチップを搭載するモジュールの最適なテスト環境として、XJTAGシステムが選択されました。”テストのための接続が困難なBGA搭載ハードウエアにバウンダリスキャンテストは当然ですが、XJTAGにより多大な生産性向上が得られました” -Wavecom社Laurence Damm, Field Application Engineer
”極めて早く、製品ごとの高度なテストが容易に開発できて、車載アプリケーションで要求される非常に低い欠陥率(ultra-low ppm)を保証する、高いテストのカバレッジを達成しました”
代表的なM2MモジュールWMP100プロセッサー内では、コンフィグ用メモリ、Ethernet PHYなどがバウンダリスキャンチェイン上に接続されています。これら全てのピンは XJTAGによりアクセスされ、設計上の欠陥、はんだ不良、を正確に特定します。そして通信機能テストも実行されます。また、WMP100 に接続される、 SRAM、Flashメモリ、A/D、D/Aもテストされます。その上、汎用的なデバイス用のテストスクリプトはXJTAG社のウエブサイトからダウンロードできました。アプリケーションごとで採用される、GPSチップセット、CAN、Bluetooth®モジュール、ZigBee™チップセットもテスト可能です。
Wavecom社は、XJTAGによる開発・テストに対する戦略を早期段階から取り入れました。”UARTやメモリの機能テストスクリプト、WMP100 BSDLファイルなど、Wireless Micro-processor®システムの開発でXJTAGを起動させるために必要なもの全てをWMP100開発キットに入れています” – Laurence Damm”開発者は高いカバレッジを達成するテストセットを素早く実装できる。そして、プロセス上の問題、デザイン上、コンポーネントの障害など特定する目的でもXJTAGを使用し始めています。加えて、グラフィカルなXJDeveloper開発環境により、どのようなアプリケーションであっても完全なテストが数日で開発できる自由を手にしました”
量産では、Wavecom社は低価格でマルチライセンス可能なXJRunnerを採用しています。”迅速かつ容易に、試作品に用いた証明済みのテストを、量産に再利用することができました” – Laurence Dammさらに高い生産性でハードウエアとソフトウエアを分離して評価できることが優位性であるとして、製品ソフトウエアをメモリにロードする前にハードウエアは数秒以内に完全にテストされることを言及しています。
”そしてXJTAGは、フィールドにおいて欠陥とその原因を検出することを可能にし、顧客対応における弊社の8つの規律を達成に欠かせないものになっています”